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2次創作 「田城さんの独り言 1」

原作2巻目、秘密(2003)/絹子さんの話で、p244 ZIPの画を見て全員が唖然と立ち尽くす場面、左端は田城さんである、と私は見ました。
その後の田城さんの独り言です。



いやあ 第九の青木君、のほほんとした外見に似合わず 結構切れる男のようだ。
今日見たZIPの画、犬の脳を見る着想には本当に驚いた。おかげで、露口絹子の犯罪も明かされたし。
あれだけの映像があれば、立件は間違いないだろう。

そういえば第九の捜査員は、いち、に、さん...薪君も入れて..7人か。
第九はもう...5年目?。 
MRIと解析用システムを扱う技官は増えて処理能力は上がっているのに、
捜査員は増員してもすぐ異動してしまい、人数が増えない。。
まあ、室長が薪君だから、無理もないか。
しかし 捜査員がこの人数では、そろそろ限界のようだな。
薪君もその点をもう少し考えてくれるといいのだが。
そうか、第九発足から、はもう5年もたったのか。

そういえば...私が第九を立ち上げるきっかけとなった あの出来事は、第九発足の2年ぐらい前だったかな。
科学警察研究所の副所長に就任したばかりの頃だった。
私が家族をなくした事件が起こったのは。
私の自宅に進入し立てこもった犯人は、妻と息子 娘を殺害し、警察突入時に犯人は自殺した。
警察を恨む遺書を残していたが、なぜ私の家族が標的になったのかについては、
憶測や風評が飛び交う中、結局謎のまま終わってしまった。

私がこの仕事をしていなければ、殺されることなどなかったろうに。
私のために 家族を犠牲にしてしまった。 
あの当時、私はどうやって毎日を過ごしたのかさえ、うまく思い出せない。
ただ、ただ切実に渇望したのが
「なぜ 妻が、息子が、娘が殺されなければならなかったのか」
「どんな最後だったのか」 「何を思って逝ったのか」
を知ることだった。
殺される理由も、最後の様子も、知ったところでもう どうにもならないのは分かっている。
しかし、いまでも「なぜ」 「どうして」 「どんな」 を繰り返し自問する。
知ることができない苦しみは、時間の風化を知らないようだ。

そんな折、アメリカ大統領の殺人捜査の話を聞いた。
試験的に導入された「MRI捜査」だ。
死人の脳を取り出し、生前の視覚情報を元に、捜査を進める。
驚異的な事件解決能力を秘めた捜査方法だ。
前々から原理は知られており、日本でも研究されていたが、実用化したのはFBIが初めてであった。

これを聞いたとき、あの出来事以来 久しぶりに気分の高揚をおぼえたものだ。
私はこの捜査方法を実用化するべく、MRI捜査研究室準備プロジェクトを立ち上げた。
プロジェクトには人員が必要だ。
警察の常識にこだわらない 少数精鋭を目指し、前年度入庁no1、2を私の権限で引き抜いた。
それが薪君と鈴木君だ。

彼らは分析力と解決力と行動力を、私は人脈を通じて根回しを、お互い持てる力は最大限に生かして、
MRI捜査の研究室が発足した。それが法医第九研究室だ。
薪君と鈴木君はそのまま第九所属となり、薪君が警視正に昇格して室長となった。

プロジェクトの中で、薪君と鈴木君とは、第九についていろいろ話し合ったものだ。
もちろん実務的なこともあったが、大体は第九への希望と夢であった。
MRI捜査で、犯人検挙を通じて社会に大きく貢献できる事、犯罪抑止効果や冤罪がなくなることの期待を。
あの出来事の時に 真実を知ることができたら、私もこんなに苦しまなかったかもしれない事を。
なにより、いままで解明できなかった真実を知ることができる希望を。
MRI捜査への期待は膨らみ 多数の障害や激務も、苦労とも思わなかった。

やっと第九がスタートした。
いろいろな問題にぶつかりながらも、実際の捜査を通じて捜査手法も確立されてきた。
死者が出るまで何もできないが、脳が届けられればたちまち真実をすべてさらけ出す。
世論の風当たりは常に強かったが、驚異的な検挙率の前に 少しずつであるが理解も進みつつあり、
第九は順調に存在感を増していった。

そして、貝沼事件が起きた。

(続)





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コメント

【 田代さん視線、斬新です♪ 】
確かに第九を一番よく知っているのは、田代さんかも知れないですね。
すぎやまださんの着眼点、素晴らしいっ!
それにしても、あの田代さんにそんな過去があっただなんて…!(ガーン)
でもすっごくありそうです。
仕事を終えて家に帰ると、小さな一軒家に1人、みたいな(TT)泣ける。
貝沼事件を田代さんがどう見ているのか…楽しみです。
※あの…私もリンク貼らせていただいて良いでしょうか?
【 Re 】
おお、めぐみさん、いらっしゃ~い
> 確かに第九を一番よく知っているのは、田代さんかも知れないですね。
第九創設者は田代さん、と私はにらんでます。
本当は薪さんに勝るとも劣らず、切れる人物なんですよ。
失意のなか、第九に希望を見出して、自分は定年退職まで警察研究所で第九を見守りたいと。
昇進の話も断って、副所長のままあと数年で退職、という設定です。
って、こんなとこで書かないで、続きを書けよ...
> 仕事を終えて家に帰ると、小さな一軒家に1人、みたいな(TT)泣ける。
そうそう、そんな感じです~
薪さんの気持ちも、結構分かってくれてると思ってます。
> ※あの…私もリンク貼らせていただいて良いでしょうか?
ありがとうございます。もちろんOKですよ。
私も貼らせていただきますね。
こんなところで恐縮ですが.... いいです! 「願い」
楽しみにしてます、なんて言うとプレッシャーになってしまうかな? 申し訳わけありません。
でも、マイペースで続き、書いてくださいね。

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