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2次創作 「千堂咲誘拐事件 青木をなぐった後」

題名がくそ長い...
単行本派でメロディ未読の方、スルー願います。


千堂咲誘拐事件で、自国領外での立ち入り捜査を独断で強行する外務大臣を止めるため、
薪は外務本省に出向いていた。
その出先の外務本省で、何故か救出作戦が発動し、急遽青木も参加することに。
薪は青木を追いやると、大臣室へ引き返した。MRI以外の物的証拠を提示出来れば、
正式ルートで救助要請することを大臣に念押しする。
その後、薪は一人で第九に戻った。



「岡部、青木はヘリに乗ったか?」
「はい、10分前に出発しました。しかし、なぜ青木が? 
 それに、海保への協力要請はまだ出ていないようですが。」
「詳しい事は後だ。」
 
「皆、少し手を止めてくれ。」
薪の凛とした声が、モニター室に響く。

「岡部から説明があったと思うが、青木が救出作戦に同行するため、沖縄に向かった。
 救出には海上保安庁への協力要請が不可欠であるが、要請には確かな物的証拠が必要だ。
 青木が沖縄で合流する前に、その証拠をなんとしてでも探し出す。
 頼んだぞ。」

一人一人の引き締まった顔に、瞳を巡らす。
そう、こいつらならやり遂げてくれる。
薪は確信を得て、室長室へ向かった。

それにしても...くそ! 青木のばかやろう!

薪はドアを入ってすぐにあるキャビネットに、一発蹴りを入れた。
どかどか音を立てて机の前に立つ。バン と音を立てて両手を突く。
書類達が一斉にジャンプして、ペンがコロコロと転がり落ちた。
机上のすべてをたたき落としたい衝動を、辛うじてて抑える。
そんな事をして、少しは気持ちは晴れるかもしれないが、フラットパネルのモニターを4台も
壊してしまうと、あとでもっと大変な後始末を抱え込むことになる。過去の痛い経験。

ぼくに、おまえの無茶の手伝いをしろ、というのか。

青木のチンケな頭でひねり出した計画なぞ、ろくなものじゃない。
そもそも計画なんて言葉が、あいつの頭に存在するとは思えない。
ただただ助けたい一心しか、ないんだろう。

一人で救出しに行く、だと?
おまけに「聞かなかったことにしてくれ」 だと?
あいつ..ぼくを脅迫しやがった!
ペーペーのくせに、このぼくを脅迫するとは..百万年早い!

今度は拳で机をたたく。一層大きくジャンプした書類の山が、どやどやと崩れた。

青木がそんなつもりで言ったのではないことぐらい、薪は十分承知している。
青木は本気だった。薪を巻き込みたくないために、自分一人の独断での救出を。
しかし、第九を守る事を最優先事項とする薪からして見れば、これは立派な脅迫だ。

気持ちだけ先走った思いつきの行動では、結果は火を見るより明らかだ。
自分が殉職せず無事に帰ってほしければ、ぼくになんとかしろ、と言っているのと一緒じゃないか!

殉職、一瞬胸に感じるナイフで切り裂かれるような、きゅっと冷たい鋭い痛み。
第九に配属された故に命を落とした室員達、その遺影や霊安室での無残な顔がよぎる。
第九にさえ来なければ、今も笑っていることが出来たのに。
ぼくは彼らを、守ることができなかった。

頭を振って、感傷をはねのける。
いや、いまは青木の事だ。

しかし一度冷えてしまった心からは、もはや熱い怒りではなく、冷たい予感が湧いてくる。

青木お前は...他人を助ける事に一途すぎる。
そんなやり方をしていては、お前いつか..死ぬぞ。
ぼくのために死んだ、鈴木のように。

「人を助ける」のは見方を変えれば、傲慢な行動だ。
おまえにはその自覚がない。すべてが正しいことだと、疑うことさえしない。
お前が、自分のためにやるんだ。黙って見ていられない、お前自身のため、なんだ。
自分を犠牲にしてまで人を助けるのは、間違っている。

ウィルス事件の時も、そうだ。
自分を犠牲の上で、他人を救おうとする。
自分の命を軽んじるおまえには、命の本当の重さなど分かるはずもない。
おまえの問題は軽んじる事よりも、本当の重さが分からない、その自覚がないことなのだろう。
自身の存在が消滅する、ということを真剣に考えろ。
そうすれば、生きる事が最優先の務めだと分かるだろう。

「室長、どうしたんですか?」

派手な音を聞きつけて、岡部がドアから顔を出す。
机に両手を突いた薪の背中の様子から、岡部は事の次第を察する。

今回の作戦は、やはり青木の暴走だな。
薪さんでも、暴走をとめられなかった、か。

「室長、青木を信じてやったらどうですか?
 彼ならば、大丈夫です。俺はそう思います。」

キッ、と薪は岡部を振り返った。
大丈夫の根拠は何なんだ? おまえは直観でものを言いすぎる。
と、八つ当たり的に出そうになった言葉が、途中で止まる。

岡部が、晴れ晴れとした顔をしていた。

ああ、青木の暴走も、今回は第九の総意 ということか。
確かに思い悩んでいるよりは、行動するほうがずっといい。
それに、岡部の直感は不思議と当たるし、な。

「岡部、まずは港の監視カメラ画像を見なおすぞ。
 今井は少女の身元を...」

薪は岡部に指示を出しながら、自分も捜査に加わるべく室長室を後にした。

(完)



青木さん OUT OF 眼中である理由を、ちょっと書きたかったのですが、あまりに舌足らず。
まだ自分の中で、明確になってないんでしょうね。その理由が。
すまんです。



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コメント

【 拍手鍵コメさまへ 】
またお会いできてうれしいです~。

いつも拍手いただき、お礼を言いたかったのですが、鍵コメで返事の仕方が分からなくて。

いつも読み逃げですが、Kさんの方にもしょっちゅうお邪魔しているんですよ。
いつもありがとうございます。


【 爆笑っっ 】
すぎやまださん、こんばんは。

縦筋がいっぱい入って眉がつり上がった薪さんの顔が目に浮かびます~。

ぜひ、原作者に漫画にしてもらって、7巻の番外編にしてもらいたいwww

部下の前でかっこつけて命令しておいて、一人になったら暴れまくる薪さんに激萌えです(≧▽≦)

そして、必ず岡部さんが薪さんの後ろについてるんですね!

おじゃましました。
すっごい面白かったです。ぐ・・・ぐははは(ハライテー)
【 管理人のみ閲覧できます 】
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【 Re: こんばんは~。 】
鍵コメさまへ

いろいろとおほめの言葉をいただき、うれしいなあ~。
宇野さんも素敵と言っていただき、次も書いてみようかな、という気が湧いてきました。

青木さん、眼中になくてすみません。その分、岡部さんで楽しんでください。

おお! 鍵コメさまも、すごいことに挑戦しますね。想像がつきません。
ぜひ、ぜひ、完成させてください!

もちろんリンク、おKおK、喜んで、です。
当方からもその節は、リンク?トラックバック?させていただきますね。
【 Re: 爆笑っっ 】
第九の部下Y さん、まいどです~

>> 部下の前でかっこつけて命令しておいて、一人になったら暴れまくる薪さんに激萌えです(≧▽≦)

怒りまくる薪さんに萌えるなんて、私だけかと思ったら...
第九の部下Y さんも、ヘンタイ道まっしぐら、ですね。

> そして、必ず岡部さんが薪さんの後ろについてるんですね!

そのとおり! です。

> すっごい面白かったです。ぐ・・・ぐははは(ハライテー)

笑っていただけて、本望です~
【 きっとやってます 】
すぎさん、こんにちは。

このSS、わたしのイメージにぴったりです!
薪さんは部下の前では冷静な仮面をつけているけど、ひとりになったらガンガン物に八つ当たりするタイプだと思います!
暴力薪さん、萌え。
わたし、男らしい薪さんが好きなんです。男ならグーパンチですよね。
この方向のお話、ほかにも読みたいです。ぜひぜひ、創作を。

ところで。

メロディの発売日って、28日じゃ?
なんでもう知ってるの?
もしかして、関西では早く発売されてるんですか?
(すいません、ど素人で・・)
【 Re: きっとやってます 】
しづさん、いらっしゃいませ~

> 薪さんは部下の前では冷静な仮面をつけているけど、ひとりになったらガンガン物に八つ当たりするタイプだと思います!
> 暴力薪さん、萌え。

激しく同意。ああ、暴力薪さん、書きたい...


> メロディの発売日って、28日じゃ?

関西では、1日く発売されます。なので、27日にすでに読んでいるんですよ。
どうして出版社がこのような商習慣を許しているのかは? ですが。

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