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2次創作 「妊娠要綱 3」

なんだかあまり、面白くない。
そろそろミミズ尾になってきたぞ。






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薪の妊娠も後期に入り、出産?まで1カ月を切ったこの時期に、連続殺人事件が発生した。
早急に犯人を特定する必要に迫られ、第九は24時間のシフト体制をとる。


手元のメモに目を通しながら室長室から出てきた薪を見て、岡部は声を上げた。
「あれ? 室長。今日検診の日じゃ...」

メモから目も上げず、薪が答える。「この捜査の目途が立ったら、行く。」
おい今井、と歩み寄り今井が持つ資料の上で、薪は今井と頭を突き合わせる。

目立ってきた薪の腹は、大きくなる早さに薪の意識が追い付かず、動くたびつい人やら物やらに腹をぶつけてしまう。
薪は”あ、すまん”と言うぐらいだが、傍の者がはらはらする。
最近は薪が近づくと、つい皆身体を引いて、不意な薪の動作に備えてしまう。
今井も頭は薪に寄せているが、腰がだいぶ引けているのが妙に不自然。

妊娠前と同じように業務に邁進する薪を見て、岡部はため息をついた。
最近よく頭痛がするって言うし、なんだか顔色も悪く思える。
検診の結果とか体調を聞いても”問題ない”しか言わないし。
ここは是非とも身体を大切にして貰わにゃいかん、と岡部は決意する。

「室長、検診の時間ぐらい自分が仕切りますから。
 是が非でも、行ってくださらんと。」
しかし岡部の決意も、薪にはあっさりとかわされる。

「検診に行かせたいなら、おまえが犯人を特定すれば済むことだ。
 出来ないなら、ぼくに口出しするな。」
と薪は言い捨て、室長室に姿を消した。



「岡部さん、ちょっと意見聞かせて下さい。」
曽我に呼ばれ、ふむそれもそうだがこんな可能性もある、と議論していた岡部がふっと顔を上げた。
「それもそうなんですが...って、岡部さん?」
怪訝そうな曽我の声にも構わず、岡部は身体を捩り、背後の室長室を凝視する。

「岡部さん、どうかしました?」
「ん? なんだか、呼ばれたような気がして..」
「俺には何も聞こえませんでしたよ。それよりもこの場合...」
モニタを指差し話続ける曽我を余所に、気を逸らせたままの岡部は、意を決したように室長室へ向かった。
「あ、岡部さん。話はまだ...」



室長っと叩いても応答がないドアを、焦り気味に岡部は引き開ける。
机の向こうに倒れている薪の足が、見えた。

岡部は走り寄ると、薪さん薪さん!っとその両肩をつかんで揺さぶった。
それに応えるように薪は目を開け、ぼんやりと瞳孔が開いた視線を向ける。
「おかべ..なんだか気分が..」
ゆるゆると上がった薪の手が、岡部の背広を掴む。「..いしゃを..」

ああ目をあけた、と岡部が少しホッとしたとたん。
背広を掴む薪の手にぎゅうと力が籠り、腕が棒のように突っ張った。
くっと喉の奥で息がつまる音が聞こえ、全身が弓なりに硬直する。
そしてぜんまい仕掛けのおもちゃの様に、薪の頭がぴくっぴくっと左右に振られる。
瞳は半ば開いてはいるが、今は何も見ていない。唇はチアノーゼで、紫に染まりつつある。

痙攣は1分ほど続いたが、岡部には無限に思えた。
ただ怖かった。大切なものがするりと手から零れ落ちぱりんと微塵に砕けるような、そんな恐怖を感じ、岡部は身動きすら出来なかった。
何も思いつかず何も出来ず、ただ傍観する。

やがて痙攣は収まり、唐突に薪の身体から力が抜ける。岡部を掴んだ手も力を失いことんと床に滑り落ちた。
岡部の呪縛が解ける。
意識がない薪の上半身を抱え上げ、岡部はモニター室に向かって叫んだ。
「ま、薪さんが..救急車を呼んでくれ! 青木、三好先生に連絡を!」



薪さんが薪さんがとにかく大変なので一生のお願いです、と全く要領を得ない青木からの連絡を受け、三好は第九に駈けつけた。
あわあわとこちらも要領を得ない岡部の話でも、薪の様子を見れば三好にはピンと来る。

「妊娠中毒による子癇、だと思うわ。これだけ重篤だと、妊娠を中断しなければならないかも。
 救急車呼んだ? 早急に病院に運ぶわよ。
 それから安静が必要だから、岡部さん以外は部屋を出て。ほらほら、行った行った。」
と医師らしいてきぱきとした三好の指示に、岡部は少しほっとする。

「つよし君の小柄な身体じゃ、胎児の分負担がかかると腎臓や肝臓がもたないんじゃないかと、心配はしてたのよ。
 定期健診で注意されなかった? 高血圧とか、たんぱく尿とか。」
部屋を暗くするため窓のブラインドを下ろしながら、三好は岡部に尋ねる。

「....
 薪さん、検診は付き添いを許してくれませんし、結果を聞いても問題ないの一点張りで。
 自分は、全然知らないんです。」
動かさない方がいいという三好の言葉に、床に座り込んで薪を抱いたままの岡部が応える。

「はぁ~」と三好はこれ見よがしにため息をつく。
「岡部さん、ばかじゃない? つよし君が自分から、人に心配されるような事言うわけがないでしょう。
 何年付き合ってるのよ!」

「しかし、薪さんはそれはそれは強情で、自分が何を言っても...」

「そんなの、最初から分かりきってるでしょ!
 いつも言いなりじゃダメなのよ。本当に岡部さんは、つよし君になめられてるんだから。
 こんな時こそ身体優先して、仕事だって強引に取り上げなきゃ。妊娠中毒に、ストレスは厳禁なのよ。」 
薪の様子を調べながら、三好は小声で岡部を罵倒する。

「やっぱり血圧が高そうね。
 岡部さん。きちんと調べないと分からないけれど、つよし君もう妊娠続けるの、無理かもしれない。
 胎児は保育器で育てるぎりぎりだけれど、覚悟はしておいてね。
 もう中断しないと、つよし君も子供も危ないわ。」

「げっ、そんなに危険な状態なんですか!」
と思わず大声を出した岡部を、三好は叱咤した。
「大声を出さない! 絶対安静って言ったでしょ。痙攣を誘発するわよ。
 ここには降圧薬も抗痙攣薬も、ないんだから。」

この会話を聞いていて、まるで岡部への嫌がらせかのように、薪の身体が硬直し始めた。
岡部は懸命に薪を抱き抱えつつ、ただただ薪の無事だけを無心に願う。


(続)



独り言

ぎょえ~。仕事で今までの最大級、大チョンボをしてしまいました。
失踪しちゃおうかなぁ。 
(あ、自分は言えば気が済むので、本当に失踪しないから大丈夫ですよ。)

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